大阪メトロ長堀鶴見緑地線「蒲生四丁目」駅5番出口から徒歩10分
治療家のための指や腰を痛めないマッサージ塾 坂本指圧マッサージ塾

受付時間:9:00〜19:00 定休日: 木・金曜日

  1. ブログ
  2. ハンドフットセルフケア指圧マッサージと手の運動
  3. 施術者の指にも負担をかけない「手を柔らかくする運動」基礎から応用まで徹底解説
 

施術者の指にも負担をかけない「手を柔らかくする運動」基礎から応用まで徹底解説

指に負担をかけない体操

なぜ施術者の「指手の柔軟性・強度」が大切なのか


こんにちは。坂本指圧マッサージ塾塾長の坂本周平です。


日々の施術、本当にお疲れ様です。

私たちがクライアント様の心身に向き合う中で、最も大切な「道具」となるのは、私たち自身の手指です。


当塾では、「いかにして指に負担をかけず、効果的な施術をするか」を大切にお伝えしていますが、どんな手技を習得しても、指が弱く、硬いままでは、いずれご自身の指体に負担をかけてしまいます。


施術者の指手を守ることは、施術者自身の命を守ること。そして、触診技術や手技技術の向上、さらには自身の精神体のメンテナンスのためにも欠かせません。


そのために重要なのが、施術に耐えうる【指手の柔軟性、ある程度の強度】をつけることです。


この記事では、あなたの施術人生を支える大切な手指を守り育てるための「手を柔らかくし、ある程度の強度をつける運動」を、基礎編から応用編までご紹介します。ただし、力をつけることよりも、身体を緩め、柔らかくすることが大前提であることを忘れないでください。

体操を始める前の大切な準備:リラックスできる姿勢づくり

呼吸の姿勢

これから手と腕の体操を紹介しますが、まずは身体が緊張しないよう、リラックスした姿勢を作ることが重要です。



  • 椅子に深く座る: 椅子に深く腰かけ、腰から下腹部を立てるように意識します。


  • 視線と呼吸: 顔をやや上げ、目線を下げずに正面を向きます。この状態で、深呼吸がしやすいリラックスした姿勢を保ちます。


  • 手の構え: 肘を軽く伸ばし、手のひらを上に向けて、手指の運動のスタートポジションとします。

この姿勢をキープし、リラックスしながら、ゆっくりと深呼吸に合わせて体操を行いましょう。




【基礎編】手指の血流を促す「グーパー体操」

最初にご紹介するのは、どなたでも行いやすい「グーパー体操」です。

侮るなかれ、やり方次第で手先の血流が劇的に良くなり、柔軟性が変わりやすい非常に効果的な体操です。


グーパー体操の手順

最初にご紹介するのは、どなたでも行いやすい「グーパー体操」です。侮るなかれ、やり方次第で手先の血流が劇的に良くなり、柔軟性が変わりやすい非常に効果的な体操です。


【グーパー体操の手順】


指の体操指の体操

1.スタート(パー): 準備の姿勢から、肘を軽く伸ばし、手のひらを上に向け、軽く「パー」の状態にします。

2.グーの動作: 手首を曲げながら、肘も曲げ、手を握っていきます。


【ポイント】 小指から順番に握り始め、最後に手首も曲げ切り、親指で強く握りしめます。


3.パーに戻す動作: グーの状態から、今度は徐々に指を広げていきます。


【ポイント】 ここでも小指から順番に広げていきます。


4.最終形(パー): 最終的には、指と指の間隔を開けきり、手首・肘もできるだけ伸ばして元の「パー」の姿勢へ戻ります。


この一連の動作を、深呼吸をしながら、ゆっくり繰り返すのがポイントです。まずはこの基礎編をマスターしてください。

【応用編1】手の平の深部筋を強化するグーパー体操

指の体操指の体操

基礎編が慣れてきたら、より手指の細やかな運動を意識した応用編に移りましょう。この応用編は、手の中の深部にある筋肉(手のひらの筋肉)を主に強化し、柔軟性を高めることを目的としています。この筋力は、指にかかる圧を分散させるために非常に大切です。


【応用編1の手順】

指先を広げる(パー): 手のひらを前に向け、指を反り返るくらいまで目一杯伸ばし、指と指の間隔も最大限に開け切ります。手のひらの付け根のふくらみ(画像の赤い部分)を前に突き出すイメージで広げます。


指先を集める: 指は伸ばしたまま、手首と手のひらだけを曲げ、5つの指の先端を前でゆっくりと集めていきます。指先がつくか、つく直前まで。


元に戻す: ゆっくりと元の「パー」の体勢に戻していきます。


この動作は、慣れていないと想像以上にきつく感じるかもしれません。最初は連続で行うのが難しくても、慣れていくとスムーズにできるようになります。深い呼吸に合わせながら、ゆっくり繰り返しましょう。

【応用編2】前腕と手の筋肉を総合的に強化するグーパー体操

応用編の2つ目は、前腕から起こる手指を曲げ伸ばしする筋肉と、手の中の広げ・閉じる筋肉の両方を強化し、円滑な動きを目指す体操です。


指の体操指の体操

【応用編2の手順】

指・掌を広げる(パー): 応用編1と同じく、指が反り返るくらいまで目一杯広げ、手首も伸ばした「パー」の姿勢からスタートします。


第1・第2関節を曲げる: 5本の指を曲げ、まず第1関節・第2関節だけが手のひら側につくように曲げます。


【ポイント】 この時、第3関節(指の付け根)と手首・手のひらは曲げず、反り返るようにキープします。


第3関節まで曲げる: 次に第3関節まで曲げ、握りしめます。この時も手首・手のひらは曲げずにキープします。


完全にグーの体勢へ: 最後に、手のひら・手首まで完全に曲げ切り、「グー」の体勢を取ります。


この①から④の動作を、ゆっくりと円滑に動かすように繰り返し行います。この運動は、手指の曲げ伸ばしに関わる全ての筋群にアプローチできるため、指を痛めない施術のための柔軟性と強度を効率的に高めることができます。

継続こそが手指を守る最善のケア

今回、あなたの指を守り、質の高い施術を継続するための「手を柔らかくする運動」を、基礎・応用と3つのパターンでご紹介しました。
基礎編:グーパー体操(基本)手先の血流改善柔軟性向上小指から順番に握り、小指から順番に広げる。深呼吸と合わせゆっくり行う
応用編1:指先を集める動作手のひら内部の深部筋の強化と柔軟性向上指を伸ばしたまま、手首・掌だけで曲げ伸ばし。指と指の間隔を最大限に開く
応用編2:段階的なグーパー前腕〜手の中の筋肉の総合的な強化と柔軟性第1・2関節から曲げ始め、手首・掌は最後までキープし、最後に曲げ切る


最初は普段あまり使わない筋肉を使うため、きつく感じられるかもしれませんが、慣れていくうちに手の柔軟性は上がり、指は確実に強化されていきます。


指を痛めない、身体に負担をかけない施術を実現するためにも、日々の施術前後の習慣として、ぜひこの体操を続けてみてください。


あなたの施術家としてのキャリアを、長く健康的に続けていくことを心より願っています。


ありがとうございました!

指圧マッサージを少しでも学びたいと思ったら

一度ご連絡ください


☎ 06-6932-2722 

受付時間:10:00〜19:00(月休)


 大阪市城東区今福西6丁目4-29  アクセス情報はこちら