力に頼ったマッサージがよくない理由
体の構造の理解が浅かったり、経絡(ツボ)を捉える触診技術がなかったりしたら、つい力に頼ってしまいます。
「力押し」すれば、刺激は必要以上に強くなり、受け手の患者様にとって負担になりかねません。
中には強めのマッサージが好きな患者様もおられますが、刺激が強ければ筋肉はさらに硬くなり張ってしまします。例えば肩こりが強く、マッサージ慣れしている方で、カチカチに硬い背中になっている見ることがあるでしょう。
患者様「もっと強く押して!」
施術者 「はい、わかりました!がっつり押しますね」
…こんな会話を聞いたことはないでしょうか。
こんなことを続けていれば自身の身体はボロボロになり、指もつぶしかねません。指が潰れてしまったら、ますます触診技術は落ちてしまいますよね。患者様の体やそのときの症状関係なく、マニュアルどおりな施術をするのが精一杯です。
それでも若い時は大丈夫かもしれませんが、はたして長く続けていけますか? 指が痛くて仕事を変えた人もいますし、サポーターが手放せない人もいます。
私はそれが心配ですし、実際長く続けられない方を見ているので悲しいのです。講師側にまわって、施術を一切しなくなる人もいますよね。
指先に頼る施術方法から抜けだそう
身につけた施術方法によっては、体力に頼らざるを得ないことにもなりかねないし、一度身につけた施術方法はなかなか変えられません(不可能ではありませんが、手になじんだものを変えるのってなかなか大変なことです)。
なので、「今の施術の仕方では指に負担がかかっているな」と感じたら、なるべく早い段階で、坂本指圧マッサージ塾にいらしてください。
できれば好きな指圧マッサージ、興味がある指圧マッサージを長く続け、指圧マッサージをあなたの天職としていってほしい。それが私の願いであり、想いなんです。
ではどうすれば、患者様に対し適切な施術をすることができるでしょうか?長く指圧マッサージの仕事を続けていけるのでしょうか?
力より姿勢と呼吸が大事
指に頼らない指圧マッサージをするためには、姿勢と呼吸が大切です。
姿勢を正して深い呼吸を心掛け、呼吸を調節する体を柔らかくリラックスさせること。集中する時間を決める。まずはここからです。
体の疲れがたまると姿勢は自然と丸くなり、身を守る姿勢になりがちです。このように姿勢が崩れると体の流れが悪くなり、気分が乗らなかったり、だるさや疲労がさらに重なりやすくなるので、指圧マッサージのパフォーマンスはよいとは言えません。
繰り返しますが、指圧マッサージの基本は力ではなく、姿勢と呼吸です。