指を痛めない指圧マッサージを教えている、坂本周平です。
指圧マッサージに興味のある方はもちろん、それを仕事としている方にもセルフケアは行うようにお伝えしています。
骨格って本当に人それぞれ違うんですね。当然、肉付きも異なります。性差もあるし、年齢でも変わってきます。
それなのに、自分の体すら触っていない(=練習すらしていない)人が、他人様の体をどうこうっておこがましいと思っていて、手の届く範囲でいいので、ぜひ取り組んでほしいなと思います。
手の届く範囲のセルフケアで、今回は『脇』のほぐし方をお伝えします。
ほんの一部、専門用語が出てきますが、写真を見てわかるようにはしておりますので、どなたさまもこまめに日常の中に取り入れてみてください。
なぜ脇をマッサージする必要があるのか
マッサージ屋さんに行っても、あまり脇をほぐされることはありませんので、自分で行う習慣をつけましょう。
では、なぜ脇なのか?という解説から始めます。
- 側腹部・側胸部多くの筋肉が絡み合い主に身体のバランスを整える役目がある
- 身体を回す為の筋が多くついているので円滑に動かせることが
- 脇屈伸晋運動よりも複雑な回旋運動の筋が多く存在している
- 回旋の複雑な動きができるよう身体の前後よりも筋線維は細く・脂肪線維がすくなく動きやすくしている
筋線維・脂肪線維が細いため、冷え非常に弱く、疲れなどでもすぐ筋が固まりやすい部位です。
また回旋・側屈という複雑な動きをしているので(筋線維が細いのもあり)疲労もたまりやすい部位であることを覚えておいてください。
脇が固まるとどんな問題が起こる?
- 体幹の運動(特に回旋・側屈運動)に影響が出やすくなる
- 側胸部の筋(前鋸筋と外肋間筋など)は肋骨に張り付いているので(固まると)肋間神経痛などの症状が出やすくなる
- 側腹部には腎臓(腎層・副腎は冷え疲れに弱い臓器)があるので、尿の問題や疲れやすいなどの影響が出やすくなる
脇自体に痛みは感じることはなくても、体はつながってそれぞれが影響を与え合いながら働いているのですね。
セルフケアをする部位は、脇と脇胸部(側胸部)と脇腹部(側腹部)です。
肩の下にある腋窩(わきのくぼみ)だけでなく、体幹の側面を持ってください(写真参照)。
特に寒い時期は、脇をマッサージして緩めるのはめっちゃ大切です。
なぜなら、筋線維・脂肪線維の薄い脇は非常に固まりやすいからです。
脇のマッサージ・1
側胸~前胸部にかけては、肋骨に沿ってマッサージをします。側腹部から前胸部にかけても同じようにします。
肋骨の間は、強くマッサージしないように十分に注意してください。
ポイントは、手を熊手のようにして肋骨の間に指を入れながら、マッサージしていくことです。経験者さんは、肋骨に沿って肋間神経があるので、それにアプローチするように意識するのをおすすめします。


脇のマッサージ・2
両手で掌を広げ、両方の側腹部を軽く押さえ、腹の前に向かって包みこむようにマッサージします。
ポイントとなる筋は、腰方形筋・外腹斜筋・広背筋です。わかる方はイメージして行ってください。
- 背部に手を回し(1枚目写真参照)
- 側腹部を前に向かって(2枚目の写真参照)
- お腹の前に向って包み込むように(3枚目の写真参照)マッサージを行ってください。
マッサージするとかなりお腹周りは柔らかくなります。
腰痛・肩こりなどにもよく、身体も温まりやすく緊張も取れ、内臓にも良い効果が期待できるので、どなたにでもおすすめのセルフケアマッサージです。
