施術をする際に一番大切なこと
施術をする上で一番大切なことは、『患者様の状態を常に把握しながら、的確に施術する事』です。当たり前ですが、これをしっかり行った上での、コミュニケーション(会話)であることが望ましいのです。忘れないでくださいね。
リラクゼーションなら、患者様にとって心地よい空間を大切にするのが一番かと思いますが、施術とリラクゼーションは違います。施術とは、患者様が最も訴えておられる心体の不調などのお悩み(主訴)に対して、的確に聞き取り、施術でもってお答えし、改善緩和に導くことで、これが大前提です(コミュニケーションを大切にするのはもちろんです)。
しかし、指圧マッサージを習い、デビューしたての頃は特に、限られた施術時間内で施術効果を上げようとする焦りと、コミュニケーションを十分とらなくてはならないというプレッシャーで、どうしても施術がおろそかになる場合があるのです。
それも多くは、施術者自身は気づかないうちに陥っています。これは患者様にとっても、施術者自身にとてもよくありませんよね。会話が弾んでも施術が“そこそこ”だと、患者様は帰宅されてから「あれ、あまりほぐれた感じがしないなぁ」と気づかれることでしょう。
施術前に問診や検査などで、患者様の状態・症状の原因をある程度は考えますが、施術中でも施術しながら、患者様の状態の変化をよみとりながら、的確にポイントをとらえて施術を進めていかなくてはなりません。例えば、ここのコリはほぐれたが、ここはまだ残っているなとか、施術することで(患者様が気づかなかった)深いコリが見つかったなどです。これは非常に初学者にとって難しい事です。
コミュニケーションが最低限になっても施術手技に集中!
だからこそ、坂本指圧マッサージ塾の受講生には、指圧マッサージ初学者は、特に施術中はコミュニケーションが最低限になっても施術手技に集中しなさいと伝えます。これはかなり極論的な言い方ですが、最初が本当に肝心なのです。
受講生でも、施術に集中している時は的確に指圧ポイントをとらえていても、会話を挟みながらすると指圧ポイントがズレたり手が止まったりするのがわかるからです。
だからこそまずは、施術手技に集中して患者様の状態に対し、状態を見ながら的確に施術できる事を、まず重視すべきなのです。これができてこそ、大切なコミュニケーションです。
では、いつコミュニケーションをとるのか?
初学者のうちは患者様とコミュニケーションが取れないのかというと、そうではありません。問診でお話しを伺い、施術後のアフターフォローでお話ししすることもできます。その時は患者様に、予め施術中は施術に集中する旨を伝えて、了解を得ておくことも大切ですね。
また十分に施術技術が上がれば 施術手技に集中しながらもコミュニケーションが十分取れてきますから(^^♪
一番大切なことはなにかを忘れないでください。
そしてこれは以前のブログでメニュー作りについてもお話ししましたが、できるだけ最初は時間を長めに、全身治療1本のみにするメニューを勧めてます。
指圧マッサージ初学者は特に、手技に集中できない状況に陥りやすいので、短時間局所コースなどを入れすぎると、施術時間の短さに焦り、時間を気にするあまり施術により集中できなくなるのを防ぐためです。
集中できない施術は、技術向上に全然繋がりません。そうなれば、他より優れた技術・応対などを引き出すころはできません。今ある現状だけでなく、将来のことを見据えた行動にもなるのですね。