実技をする事は勉強疲れの解消になる
実技をするというのは、施術するということです。
勉強疲れを解消することは当たり前に思われるかも知れませんし、国試対策で施術することはありませんが、これをしない学生が非常に多いです。
特に国試前の学生の方は、心身の疲労やストレスが溜まっておられます。当塾に来られている受験生さんもガチガチで、それは無理もない事だと思います。
国家試験は年に一度、合格率は平均80%はあるものの、一度落ちれば次の合格率は格段に下がるという数字が出ています。
3年間必死に頑張ってきたのだから受からなければ!というプレッシャーはかなりのものでしょう。成績上位の子らでも不安はあるものです。
だから、根を詰めて机に向かって覚える、問題を解き続ける。これ自体はテストに受かる上で大切なことなんですが、適度に疲労を回復させておいてほしいんですね。
頑張れば頑張るほど、自分が思っているほど疲れているのに気づかないものです。また疲れても、休んでられないという思いもあるでしょう。
疲れを溜め続ければ、呼吸も浅くなり、血の流れも低下します。特に冬になると風邪も引きやすくなるし、体は不調をきたしやすくなります。
鍼灸あマ指師になっていく目的を忘れない
休憩を設けて施術するというのは、セルフケアもそうですし、友達同士で行うのもおすすめです。
ただ、家で一人で机に向かって行う時間の方が多くなると思うので、勉強時間の十分の一でもいいですから、自分に指圧マッサージをしてみてください。
ハンドやフットマッサージを、なんとなくでいいので、経絡や筋を思い浮かべながら、経絡に沿ってマッサージするのがオススメです。
経絡に沿ってのハンド・フットマッサージがオススメな理由
肘から手、膝から足にかけて、経絡経穴の重要なツボである要穴が多数存在します。それに筋肉においては特に前腕、下腿の筋肉の走行に沿って経絡が走っているので理解に近づけます。
(写真参照)
【心包経の触診の説明】
1.掌に指に向けるように手首を曲げると手首の中央に人期は目立つ腱が見えます【長掌筋】
2.このすぐ橈側(親指側)並走するようにあるのが橈側手根屈筋。手首を曲げたまま橈屈(親指側に曲げる)とより浮かび上がります。
下記写真参照(長掌筋は手首の下で屈筋支帯の下を通るので他の筋の腱より浮かびやすい特徴がある)
この二つの腱の間に心包経を取ります。
こうして覚えていくと、「掌に指を向けるように手首を曲げる」という言葉で、長掌筋は手首の屈曲に働き、掌に停止することが分かります。また手首の中央にひと際浮かぶということで、屈支帯の上に長掌筋があることが分かります。
その長掌筋のすぐ橈側に走行している筋ということが分かり、撓屈(親指側)するところに浮かび上がるということで働きも分かります。
このラインに沿ってマッサージすると、解剖学経穴が同時に理解できるところが増えるんです。
30分もあれば、ハンド&フットのマッサージはできるでしょう。そしてマッサージをすることで触診技術・施術技術も向上していきます。
国試対策について最後に
忘れてはならないのは、机に噛り付くだけが勉強ではないし、暗記できればいいというモノでもないということです。
国試に受かることは学生さんにとってはゴールに思えるでしょうが、みなさんより少し先にこの世界にいる先輩として言わせていただくならば、スタートでしかないと痛感しています。
なので、将来に役に立つことを考えながら行っていきましょう!それが、テストに向けてモチベーションを保つ上でも大切なことだと思います。
体の疲れを取れれば勉強効率もあがり、解剖、経絡経穴の勉強ができ将来につながる、国家試験に受かれば鍼灸あ指への道は開けます。